ホテル客室は気密性が高く高湿気となりやすい上、栄養分となる有機物が豊富に存在するためカビが頻繁に繁殖します。特に、連泊中の客室で清掃不要となると数日間でカビだらけということもあります。カビの臭気成分は主に3つ、①メチルイソボルネオール(C11H20O)②ボルネオール(C10H18O)③トリクロロアニソール(C7H5Cl3O)。これらカビ臭は臭気強度が非常に強く、人は極微量でもカビ臭いと感じます。 カビ菌は空気中を浮遊しどこかにに付着すると新たな増殖を始めます。 「カビ臭対策は脱臭と殺菌を同時に実施」することが大切です。 空気清浄機による消臭では空気中のカビ臭は一旦消えますが、カビ胞子が生きたまま排出されるとまた室内がカビ臭くなります。 カビ臭脱臭のコツ①先ず、目に見える個所に発生しているカビは取り除く。
→発生したばかりの初期カビは乾拭きやアルコール拭きで十分。 →根付いたカビは塩素系薬剤を頼るしかありません。 ②除去後、室内にカビ臭が残っていないか確認。 ③窓開け換気を行い、室内に浮遊する臭気を排出します。 →①、②を窓開け前に行うのは臭いの発生源を探るため。 ④窓を閉めてエアコンを除湿(または送風等)運転させます。 →湿度が低い方がオゾンの脱臭効果が高まります。 →エアコン内部のカビや雑菌を抑制、不活性化にも効果。 →バスルームドアを開けておきバスルームのカビ発生も抑制。 ⑤業務用オゾンを運転します。 →部屋サイズに応じて適正時間を選択。 ⑥オゾン運転終了後、窓開け換気で残ったオゾン臭を排出。 ⑦窓閉め後、カビ臭が残っていればオゾン運転を繰り返す。
さらには・・ ※何度、手順を繰り返しても取れないカビ臭は壁紙裏やベッドマット、エアコン内などに多量のカビが付着している可能性があります。 ※バスカーテンは2~4週間に1回程度、塩素浸け置き後洗濯を推奨。 ※トイレタンク内は半年に1回程度、塩素塗布洗浄を推奨。 ※連泊(未掃)明けの客室は徹底換気とオゾン運転が必須。 ※冷蔵庫は動かし易いようにキャスター等の設置も検討。 ※とにもかくにも早期発見、早期除去に尽きます。 初期段階であれば簡単に除去できるが、放置するとあっという間に複数個所に広がり根付くのがカビの特性です。 |
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